【2026 J1第11節】横浜FM 2-2 東京V|宮市と遠野が決めたのに、最後に足が止まった

試合レビュー

10月21日、J1第11節。相手は東京ヴェルディでした。

「CLASICO」と銘打たれた、Jリーグ創設時から続く伝統の一戦です。会場は国立競技場。40,765人が入りました。

結果は2-2。

2点リードしながら、追いつかれました。しかも、最後の最後に。

試合結果

日時2026年10月21日 19:00
大会明治安田J1リーグ 第11節「CLASICO」
会場MUFGスタジアム(国立競技場)
観客数40,765人
スコア横浜F・マリノス 2-2 東京ヴェルディ
得点23分 宮市亮
50分 遠野大弥
73分 藤本寛也(東京V)
90+3分 山田剛綺(東京V)
観戦方法DAZN

マリノスは3試合連続の引き分け。東京ヴェルディは最下位で、開幕から11戦未勝利のチームでした。

試合の流れ

23分 宮市亮が左足ミドルで先制
50分 遠野大弥が押し込んで2-0
73分 藤本寛也に1点返される
90+3分 山田剛綺に追いつかれる → 2-2

宮市亮が、自分で勝負した

先制点は宮市亮選手でした。

23分、先制

気合の入った、左足でのミドルシュート。

これを見て、思わず声が出ました。

前節のセレッソ大阪戦で、私は宮市選手についてこう書いていたからです。

宮市亮選手が、空回りしているように見えました。

私が思うのは、もっとストイックに勝負を仕掛けてもいいということです。

周りを使おうとしすぎず、自分で勝負していい——そう書いた次の試合で、自分で打って、自分で決めた。

ミドルシュートというのは、まさに「自分で勝負する」プレーです。誰かに預けるのではなく、自分の判断で、自分の足で終わらせる。

しかも気合の入った左足でした。迷いがなかった。

私はこのブログで、宮市選手のことを何度も書いてきました。期待してユニフォームを買った日のこと、長い怪我の時期のこと、戻ってきたこと、そして前節の厳しい感想まで。

こういうゴールが見たかったんです。

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遠野大弥が、気合で押し込んだ

そして50分、遠野大弥選手の2点目。

50分、2点目

気合で押し込んだゴールでした。

きれいなゴールではありません。でも、こういうゴールにこそ、意味がある。

遠野選手がどれだけの時間を怪我と過ごしてきたか、このブログでは前に書きました。

右アキレス腱を2度断裂し、2度戻ってきた選手です。1度目から復帰してゴールを決めた8日後に、また同じところを切っています。全治6か月。長いリハビリ。

9月末のルヴァンカップで公式戦に復帰し、第9節で途中出場、ルヴァンカップ3回戦で先発。そして今回、ゴールです。

見ていて、2つの気持ちが同時に来ました。

帰ってきたな、という気持ち。そして、これから頼むぞ、という気持ち。

前回の記事で「トップ下に必要な選手」と書きました。点まで取れるなら、なおさらです。

ここまでは、よかった

50分で2-0。相手は最下位で、開幕から勝ちのないチームです。

前の試合の記事で、私は「点の取り方のバリエーション、決まり事がまだ見えてこない」と書きました。2試合続けて0-0でしたから。

その意味では、この日は2点取れています。しかも宮市選手のミドルと、遠野選手の押し込み。形は違いますが、どちらも「自分で終わらせた」ゴールでした。

ここで終わっていれば、いい記事が書けたはずでした。

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2つの失点の中身

73分と、90+3分。2つの失点について、見ていて感じたことを正直に書きます。

1点目(73分)

井上太聖選手のミスがありました。プレーが軽く見えました。

2点目(90+3分)

キニョーネス選手がボールウォッチャーになり、足が止まっていました。

この「ボールウォッチャー」という言葉、実はつい先日も書いています。

天皇杯3回戦の京都産業大学戦。あのときの失点も、守備は整っていたのにサイドをえぐられ、中でボールを見てしまって、走り込む相手を捕まえられなかった——まったく同じ形でした。

同じ失点を、繰り返しています。

そしてもうひとつ。井上選手もキニョーネス選手も、このブログで繰り返し褒めてきた選手です。

井上選手は第2節でJ1初ゴールを決め、序盤戦のベストイレブンにも挙げられました。キニョーネス選手は第8節で先制点、天皇杯では自ら前線まで上がって相手の退場を引き出しています。

その2人が、同じ試合で失点に絡んだ。責める気持ちはありませんが、事実として書いておきます。

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終了が近づくにつれて、足が止まっていた

ただ、個人のミスだけの話ではないと思っています。

見ていて一番感じたのは、これです。

試合全体を通して

終了が近づくにつれて、足が止まっているように見えました。

キニョーネス選手が「足が止まっていた」のも、その一部です。個人の集中力の問題というより、チーム全体が止まりかけていた。

そして、後半に足が止まったことで、相手を勢いに乗せてしまいました。

相手は開幕から勝ちのないチームです。2点を追いかける状況で、失うものは何もない。そこでこちらが止まれば、向こうは出てきます。そうなると、止めるのは難しい。

ハイプレスに、体力が追いついていない

では、なぜ足が止まるのか。

★ この試合で見えた課題

ハイプレスによって、体力が持たない選手が多い印象でした。

前からプレッシャーをかけ続けるサッカーは、見ていて気持ちがいいものです。ボールも奪えます。

ただ、90分それを続けるには、相応の体力がいります。そこが足りていない。だから終盤に落ちる。落ちたところを突かれる。

実はこれ、今季ずっと書いてきたことと地続きです。

第4節から第7節にかけて、私は何度も「メンバーを固定しすぎている。疲労が心配だ」と書きました。そして第7節で、実際に角田選手と知念選手が負傷しました。

戦い方が消耗の激しいものであるなら、メンバーを回せるかどうかが、そのまま結果に跳ね返ってきます。

前の記事では「後方重心でゴール前に人数をかけられない」という課題を書きました。今回は「ハイプレスで体力が持たない」。どちらも、戦術と選手の兼ね合いの話です。

それでも、よかった選手はいた

◎ この日よかった選手

松村晃助/遠野大弥/宮市亮/飯倉大樹/諏訪間幸成

松村選手は、もう何度目か分かりません。前回「ゴールへの貪欲さがあればもっといい選手になる」と注文をつけましたが、この日も安定して効いていました。

GKは飯倉大樹選手に戻りました。前節は朴一圭選手が先発して「少しミスが目立った」と書きましたが、この日は飯倉選手。経験のある選手がゴールにいる安心感は、やはりあります。

諏訪間幸成選手も、崩れかけた終盤を踏ん張っていました。天皇杯2回戦では決勝ヘッドも決めている選手です。

そして得点した宮市選手と遠野選手。怪我に苦しんできた2人が、この日の2得点を分け合ったというのは、サポーターとしては救いでした。

「終盤の失点」が、また出た

最後に、どうしても書いておかなければならないことがあります。

開幕戦アディショナルタイムに2失点
第4節リード直後に2回失点
第7節84分に同点弾
天皇杯3回戦アディショナルタイムに失点
第8〜10節3試合連続無失点(改善)
第11節2点リードから90+3分に追いつかれる

前回の記事で、私は「守備が安定してきたのは間違いなく前進です」と書きました。

その次の試合が、これでした。

3試合我慢できたからといって、直ったわけではなかった。

まとめ

この記事のまとめ

  • J1第11節「CLASICO」、国立競技場に40,765人。横浜FM 2-2 東京ヴェルディ
  • 宮市亮が左足ミドルで先制。前節「もっと自分で勝負していい」と書いた、その形だった
  • 遠野大弥が気合で押し込んで2点目。2度のアキレス腱断裂から戻ってきての得点
  • 1失点目は井上太聖のミス。プレーが軽く見えた
  • 2失点目はキニョーネスがボールウォッチャーになり足が止まっていた。天皇杯3回戦と同じ形
  • 終了が近づくにつれて足が止まり、相手を勢いに乗せてしまった
  • ★原因はハイプレスに体力が追いついていないこと。「メンバー固定への不安」と地続きの話
  • よかったのは松村・遠野・宮市・飯倉・諏訪間
  • 3試合連続無失点は、直ったという意味ではなかった

3試合連続の引き分けです。負けてはいません。でも、勝てていません。

しかも今回は、最下位相手に2点リードしていた試合でした。勝ち点2を落とした、と言われても仕方がない内容です。

それでも、宮市選手と遠野選手のゴールは本物でした。怪我に苦しんだ2人が、伝統の一戦で、4万人の前で決めた。その事実は消えません。

課題ははっきりしています。90分、足を止めないこと。

そこが解決すれば、このチームはもっと勝てるはずです。引き続き、見ていきます。